黒豆仙人
肉体的なダメージに限らず、
怒りや緊張などの心の負荷、ストレスなど、
心身のダメージを軽くする武術の呼吸法を紹介します。
ダメージ軽減の呼吸法について
ダメージ軽減の呼吸法はとってもシンプル。
口から息を吐く。
鼻から吸って、口から吐く。
たった、これだけです。
やり方の詳細はあとで解説します。
黒豆の娘ラン
そうです。
呆れるほどシンプルですが、
残念ながらあなたが心身のダメージを負った時や、
感情に呑まれてしまっている時には、
そんなことさえ、忘れてしまっているはずです。
黒豆仙人
シガレットブリージング
タイトルから想像がつくでしょうか?
鼻から吸って口から吐く呼吸法の一つで、
口を“う”の形から、「フゥーーー」と長く吐きます。
- 心地いいだけの長さが基本。
- だいたい吸う息の倍かけて吐く。
- 心的ストレスの場合は長めにする。
- 重いもの持つ、走るなど、運動強度が強い時は感覚を短めにする。
その様子がタバコの煙を吐くのと同じなので、
・・・・・・名付けて、(by 黒豆仙人)
シガレットブリージング!
シガレットブリージングは、
喫煙者になったつもりで、カッコよくやってください。
シガレットブリージングでかなりダメージ軽減できますが、
呼吸の次は姿勢をまっすぐにして、遠景を眺めることを心掛けましょう。
それでぐっと回復力が高まり、
不安定な心の状態を、一旦リセットすることができます。
心をゼロに戻してしまえば、
心身のパフォーマンスは最効率化、最適化されるので、
より冷静な判断を下せる可能性と、
課題解決の対処がやりやすくなるはずです。
運動や痛みなどの肉体的なダメージの場合は、
運動をやめたり痛みの原因が除かれれば自然に回復しますね。
これと同じように、
心の問題も抜本的な解決をする必要があります。
呼吸法で軽減はできても、
発生し続けるダメージそのものをなくすことはできません。
ダメージを受け続けているのに、
それを避けなければ如何にダメージを緩和しても、
いずれ痛みがあなたの意志力に勝って、
限界を超えてしまいます。
黒豆の娘ラン
ゴルゴ13を知らない人も、懐かしい人も一読おすすめです。
補足的な説明やら注意点やら
シガレットブリージングについて、
補足説明と注意点について触れます。
人は疼痛や疲労、プレッシャーなど、
心理的なストレスを受けると、
心身の状態に影響を与えるホルモンの、
コルチゾール濃度が上昇します。
必要な身体の防衛反応ですが、
ストレスが続くと適応力が低下して、
心身のパフォーマンスが落ちてしまいます。
出典 唾液を用いたストレス評価 – J-Stage井澤修平 著 – 2007 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcam/4/3/4_3_91/_pdf
出典 ストレスと疲労のバイオマーカー – J-Stage田中喜秀 著 – 2011 –https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/137/4/137_4_185/_pdf
まあ、要するに身体の反応としては、
緊張して、呼吸は浅く詰まってくるのですね。
呼吸が浅く詰まって緊張してくると、
心にますます余裕がなくなって、
姿勢の硬直化、視野狭窄と連鎖的に、
心身の負のスパイラルにハマります。
よく僕はクラスの生徒にも説明しますが、
「緊張は心と体のガラス化だ」
と言います。
こんにゃくをハンマーで殴っても割れにくいですが、
ダイヤモンドはハンマーで叩くと砕け散ります。
硬質なものって強そうでいて、
あんがい衝撃に脆いのですよ。
それは人間の心も体も同じ。
心も体も硬化させると、ダメージに脆くなり、
パフォーマンスが低下しますので、
柔らかいリラックスした状態でいる方が最適です。
では、どうやってリラックス状態にするのか?
ずばり、
心と身体は相関関係があるので、
呼吸というカラダの動きによって、
心に働きかけてコントロールするのです。
心の土台であるカラダから変えたら、
ストレスやら心の問題やらも解決するきっかけになるはずです。
というわけで、口から息を吐きますが、
何でも用法容量があります。
シガレットブリージングは下記のような場合に有効です。
- イラッときてムカついた
- 思い通りにならなかった
- ショックを受けた
- 緊張している
- 重い物を運んでいる、運んでいた
- 息が切れている
- 痛い
鼻から吸って口から吐くのは全身がリラックスしますが、
疲労を感じたり、イラッとしたり、緊張したりなど、
心身に負荷を感じた時にしましょう。
ストレスも何も感じない時にやると、
弛みすぎてダラけちゃうからです。
吐き終わったらすぐに姿勢をまっすぐして、
正すことを心掛けましょう。
鼻から吸って口から息を吐くというのは、
強い力や負荷を軽減して生き残るための武術特有の呼吸法です。
通常モードならば鼻から吸って鼻から吐く、で十分です。
ヨガがそうですよね。
ヨガで、口から吐け、なんて教えている流派はないはずです。
だってヨガは、
殺し合いのような極限状態で、
戦って生き残るために作られているわけではないから。
しかし、今は生き馬の眼を抜くようなストレス社会。
腹の立つことや緊張すること、不快なことなど、
心身にダメージを受けることはしょっちゅうかと思います。
だから今の時代こそ、活きるために、武術こそが役立つと僕は考えます。
ちなみにシガレットブリージングの名前の由来は、
フーッと吹くとこだけがタバコの雰囲気に近いからです。
口から息を吸うのでも、
鼻からタバコを吸うわけでもないので、
そのあたりは誤解なきよう。
鼻から吸って口から吐く、です。
お間違えのなきよう。
まとめ
- タバコの煙を吐くように
- 呼吸の次は姿勢、眼法(がんほう)を正す
- 心身をゼロに戻したら抜本的解決へ
呼吸法でストレス軽減する方法、
シガレットブリージングを紹介しました。
シガレットブリージングは、
丹田呼吸法や内観(止観)などと組み合わせて行うことができます。
呼吸の長さや強さなども含めて、自分にあったやり方で、
自分流にカスタマイズしてみるとよいでしょう。
人はみな違いますから。
記事の中に出てきた、呼吸、姿勢、眼法については、
武術三原則で解説していますので、興味がございましたら記事をご覧ください。↓
これだけ知っとく究極の武術三原則(黒豆仙人流)
呼吸法はまだ他にも方法があります。
それらはまたの機会に紹介していこうと思います。
あなたの痛みが少しでも軽くなり、
人生の活き活きにお役に立てましたならば、幸いであります。
[…] 怒り緊張ストレス軽減! 心身のダメージを減らす武術の呼吸法シガレットブリージング […]
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